貯蔵庫

日記、ぶつける当てのないもやもやを置いておく場所

11:30起床。洗濯機を回し、植物に水をやる。のっそり起きてトイレに向かい、再び自室に戻っていく妻を尻目に、キャベツ焼きを作って食べる。

天気がいいので散歩がてら、洗濯槽クリーナーを買いに家を出る。散歩は好きなのだが、目的もなく歩くのが得意じゃない。どんな些細な事でも、目的があると脚が動く。歩道のない道の日向を歩きながら、今年は考える年にすることに決めていたな、と思いだす。いけない、ここまでつい無心で動いていた。全く習慣化していない。

以下、日記の中なのに回想シーン。

前日深夜、私のスマホに父から2度着信があった。電話に出ると、知らない声の男性が「脳神経外科の医師です」と言った。一瞬頭が真っ白になり、終わりを覚悟した。話を聞くと、どうやら父親が酔っぱらってずっこけて、頭を打ち病院に搬送されたらしい。大事には至っていないもよう。先生の話を聞き漏らすまいといつも以上にシャッキリとした受け答えを意識しながら「もう父もそういう歳か、いつの間にか自分も大人になってしまったなあ」などと、どこか他人事に感じていた。回想終わり。

あれは一種の現実逃避というか、防御反応なのだろうなと思った。よく言う大切な人が亡くなった時に「実感が湧かなくて」とか「葬儀が終わった後にようやくドっと来た」とかに近い事を体感した気がする。今回は大事には至っていないが、順序が狂わない限りいつか必ず来る未来に備えて、予行練習ができて良かった。結局その後すべての対応を母に引き継いでしまったが、有事に備えて家族と具体的に話し合う時間を取らないといけないんだろうな、面倒だけど。と思いながら、坂道と線路を超える。

大きな公園を通るルートだったので、冷えた偽物の木製ベンチに座って日の光を顔面で受ける。空気は冷たいが、日は暖かく、空が遠くて外は気持ちがいい。沿道に梅の花が咲いていたので写真を撮る。最近、小児性愛者の事件があったため、意識して子供を見ないようにしたり、シャッター音に配慮してキョロキョロしたりする。かえって不審な感じがするな、と思った。スポーツしない成人男性ひとり、休日の公園に居場所なし。

そのままドラッグストアに直行する気分でもなかったので、明るくて大きなスーパーの近くにある、薄暗くて小さめのスーパーに寄ってみる。常に冒険心を胸に。

入店早々、ベテラン女性店員と小さい子供を抱きかかえた元バイトであろう私服の男性が「久しぶり」なんて話をしているところに遭遇する。あったけえ店。それと、野菜が安かった。中でもにんじんが驚異的な安さ。あったけえにんじん屋。コストコの商品を多めに取り扱っており、大型スーパーに対抗しようという意気込みを感じて強くうなずいてしまった。あとは私が好きなオーザックのりしお味が売っている。貴重だ。また来ようと思えた。ドラッグストアでお目当てのものも買った。

家に帰って、シャワーを浴びる。全裸になってシャワーを出した瞬間、今日湯船につかりたかったんだったなと思った。豚小間とにんにくをケチャップ・お好みソース・しょうゆ・日本酒で雑に味付けしたら目玉が飛び出るくらいうまくできた。2度と再現できない。それをつまみに呑みながら、マユリカの番組イベントを配信で見た。私物のパンツが盗まれたところが一番笑った。父がすっ転んだ以外は、いい休日になった。私も変な酔い方をしないよう、気をつけなくては。