貯蔵庫

日記、ぶつける当てのないもやもやを置いておく場所

髪型

AM10時過、自室の壁にドリルで穴を開けるような轟音で目が覚める。なんだよ、家の修繕工事は終わったんじゃなかったのか。シワシワの顔をぶら下げて洗濯機のスイッチを入れ、顔を洗う。鏡に映る自分の頭髪がずいぶんとモッサリとしてきた。普段、1000円カット的なところで無感情のまま切り散らしてもらっている。小学生のころからずっとそうだ。

ふと、少しグレードを上げてみたいと思った。ただ厄介な事に、自分は「なんとなく小奇麗で垢抜けた男になりたい」以外のビジョンが一切ないので、髪の形に関するすべてをプロに「おまかせ」したい。そのためにはきっと美容室に毎月通いつめ、指名を続け、カウンセリングと巧みな世間話で私の髪の性質、人となりを知ってもらい、更に休日食事に行けるほどの信頼関係を構築した後でないと「おまかせ」は使えないだろう。違うのか?どうなんだ?いけるのかいけないのか、考えているだけで具合が悪くなりそうだ。もし飛び込み初対面で「おまかせ」の呪文を唱えることが突飛なことでないとしても、それ以降の言葉を紡ぐ術を私は知らない。プロとしても、もう少し具体的にという話になるのは必須だろうが、こちらは「アッなんかあの、いい感じに」としか言えない。いずれにせよハードルが高すぎる。髪がある限り愚直に通い続けるんで、貴方の髪型の全責任を負ってみたいよ~という、稀有な美容師が居たらコメントください。

納豆ご飯を食べながら、ぼうっと窓の外に目を向ける。どんよりと暗く曇っていて、寒そうだ。なんだかどこに行くのも億劫だ。ストックしているお肉が少なくなってきているので、買い物に行きたいのだが、うだうだしていたら15時過ぎになっていた。休日は大体こうなる。なんだか負けた気がして悔しかったので、突然音楽をかけて部屋の模様替えを始めた。

模様替えと言っても部屋の広さの都合上、机の向きを90度回転させることしかできない。綺麗にまとめて見えないようにしてある配線を、バラさずに机をズリズリ移動させるという潔さのかけらもない、意地汚い時間を過ごした。結果的に満足のいく配置になり、しばらく部屋の真ん中で腕組みをして自分の部屋に見惚れるなどの時間を過ごした。

晩御飯の支度をするのも忘れていたので、豚小間とキャベツをホットプレートでじゃっと炒めて、ラーメンを作る準備をした。妻はホットプレートを出しておけば大体喜ぶ。この日も喜んでもらえた。

部屋を妻に見せて褒めてもらって、インターネット回線が不安定すぎる部屋でスプラトゥーンをやって皆様に迷惑をかけた後に寝た。部屋の模様替えをしていなかったらヤバかったな、かろうじていい休日になったと言えるであろう。